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☆ 後期除草剤(バサグラン)の散布

水田の雑草の中で、防除の難しいものの一つが「クログワイ」です。地下に球根のような塊茎(かいけい)を形成するので、地上部を取り除いたとしても、長期間にわたってだらだらと発生します。

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 水田を畑として利用する、つまり田畑輪換すると、この草は減少するのですが、我が家には、水路の関係で畑にしづらい田んぼが一枚あって、そこでは毎年このクログワイが発生しています。

 我が家ではありませんが、クログワイが大発生して、収穫作業に大変な支障を来した田んぼにも直接携わりましたから、この雑草の怖さを私は身をもって知っています。

 ただし、クログワイには、卓効を示す「除草剤:バサグラン」があります。除草剤というと、一般的なイメージとしては、「毒」というか「草を皆殺しにする」・・・と言うイメージがあるでしょうけど、化学物質の使い方としては、農薬はものすごく高いハードルを越え安全性が確認されたものしか登録されていません。正しい使い方をする限りにおいては、何ら心配はないのです。

 また、使い方もその化学物質の性質や、対象とする作物・雑草にあった使い方がなされています。

 バサグランを例にとると、この除草剤は、水田に使われる他の除草剤と少々使い方が異なっています。この薬剤は、根から吸収させることは出来ない性質なので、必ず、植物体に接触させなければ効果がありません。最も効果的なのは、液剤として上から散布することです。もちろん、植物に対する選択性がありますから、稲には全く影響がありません。(雑草だけに効果があるのです。)

 ただし、液体として散布するには道具が必要だし、水田では、大変な作業になります。そこで、効果はやや劣りますが、粒剤もあります。なお、バサグランは、液剤も粒剤も田面水があると希釈してしまって効果が無くなりますから、落水して、植物体を露出させる必要があります。

 クログワイの防除適期は、梅雨入り前後になるので、多量の降雨があるとせっかく散布したバサグランが薄まってしまうので、お天気勝負にもなります。

 つまり、農家がケミカルコントロール(化学的防除)を行うには、植物の生態、化学物質の特性、散布適期・方法等々、幅広い知識が求められるわけです。

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